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1-2.安政津波の碑  (高知県黒潮町入野 賀茂神社境内)

安政津波の碑

嘉永七年(安政元年、1854年)十一月四日の昼、かすかな地震があった。
潮がなぎさに満ちてきた。俗に鈴波と呼んでいる。これは津波の兆(きざし)である。
翌日は何事もなく日常生活に復したが、申刻(16時)頃大地震があり
瓦葺きの家も茅葺きの家も倒壊し、見渡す限り建っている家は一軒もなかった。
土煙が立ちこめるなか人は争って山の頂上目指して登った。
牡蛎瀬川(かきせがわ)、吹上川に潮が漲(みなぎ)った。
津波の来襲である。
津波は第四波が最大で、夜になるまでに七回波が襲ってきた。庭も水田も海になった。
かって宝永四年(1707年)十月四日にも同じ事があったと聞いているが、
それ以来百四十八年目に当たる。
牡蛎瀬川の石を取り、この石碑を作って後人に警告を残すことにした。
鈴波は津波の兆である。
今後百年あまりの後の世に生きる人は、この警告を知っておくべきである。

出典:災害教訓の継承に関する専門調査会報告書原案
「1854安政東海地震・安政南海地震」
(内閣府「災害教訓の継承に関する専門調査会」)